「自信の上には驕りがあり 謙遜の下には卑屈がある 決して自信に堕ちるな 謙遜に満ちるな 大滝秀治」 俳優の大滝秀治(ひでじ)さんの言葉です。 自信満々で思い上がるような態度を取るな、かといって過剰に卑屈になってもいけない、という事を言っているのだと思います。 (「自信に堕ちるな」「謙遜に満ちるな」とは良い表現だなぁと思いました) この言葉を聞いて思い出したのが、仏教の「慢(まん)」という言葉です。 「慢」は「自慢」の「慢」です。他人と比較して思い上がることをいい、煩悩のひとつとされます。 自信を持って行動することは大切ですが、あまりに自信満々になり、他人をあなどり、思い上がった態度を取るのはよくありません。 また、他人と比較して自分が劣っていると過剰に卑下することも「慢=思い上がった態度」とされます。へりくだり他人を立てる謙遜の気持ちは大切ですが、それが過ぎると、自分をいやしめる事になります。 「慢」の考えの大切な所は「他人と比べない」という事だと思います。わたしたちは、つい他人と比較し、「優れている」「劣っている」と決めつけてしまいがちですが、他者との比較は無意味です。そのような他者と比べる考え方は捨ててしまった方が、楽に生きられると思います。 |
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